単純明快その3
ガンダム00は、ああいった三勢力の構造やソレスタルビーイングのような組織を描こうとするのならば、もっと登場人物の性格を分かり易くした方が良かったんじゃないだろうか?
などと素人考えをしてしまう。
主人公の配置など、結果的に似た形になったガンダムWに比べると、メインのガンダムパイロットが一人減った形になるのに、どうも上手くいってない印象だ。
グラハム、アリー、コーラサワー、セルゲイと言った敵側のライバルたちが実質刹那との因縁ばかりになっているのに、無理やり他のガンダムマイスターとのライバル関係にもって行こうとして失敗しているように見える。
個人的には、もともと複雑な構造を持った物語なのに「感情移入が難しい」キャラを主人公に持ってきたのが良く理解出来ない。
残念ながら、自分にはアザディスタン編が本編のストーリー展開上で重要な役割をしたように思えなかったので、刹那を中東出身の傭兵上がりにした意味が見出せなかった。
(なまじ、後でフルメタル・パニックを読んでしまったので…余計にねえ)
複雑な構造の物語を、感情移入しやすい主人公が体験していくことで視聴者に理解させていくのが一番早いように思うのだが、どうだろう。
機動戦士ゼータガンダムも、やはり地球連邦軍内での内乱とでも言える状況から始まり最終的に三つ巴になる複雑な物語を、カミーユというナイーブながら攻撃的な性格の主人公に見せていく構造になっていたが、果たしてどうだったか。
エルガイムまでには確実に居た、富野アニメの女性ファンが一気に離れてしまったという現実がなかったか。もっと言えば初期に10%代有った視聴率がすぐに落ち込んでしまったという事実もある。
複雑な物語を、受け手に感情移入しやすい主人公に見せていくという構造で上手くいった作品というと、自分の場合は「仮面ライダー龍騎」が思い浮かぶ。
龍騎の場合は、受け手と同じく状況をまったく知らない状態で、なおかつ感情移入しやすい主人公としての城戸真司と、ある程度状況を知っていてミステリアスな魅力を見せていた秋山蓮という二人の主人公を置いて上手く受け手に物語を語っていた様に思う。
(加えて、物語上の複雑なルールなどを語る作中のライダーバトルの仕掛け人「神崎士郎」の存在も上手く活用されていた)
00では沙慈・クロスロードが、視聴者の感情移入できる存在として物語を追っていくのかと思いきや、戦争状態での身近な被害者という表現に留まり、個人的には上手くいかなった印象だ。正直、沙慈やルイスに感情移入できる物語を番組が提供していたかというと、そのように思えない。
ルイスの怪我の件も、「ああ、これを見せる為に、こいつら居たのか」という感じにしか捕らえられなかったので、自分としては監督の意図は上手くいかなかったように思えてしまう。
00は斬新で物語が複雑な為、序盤もたもたした為にファンが離れたという意見も散見するが、それはかなり当たっているとも思うが、複雑な物語を語る上での留意点を押さえなかったからかもなあと感じる。
ただ、あくまで第一シリーズを見た段階での感想でしかないので、第二シリーズで溜飲を下げる事の出来るような展開になることを期待したい。
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